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    「シリア攻撃」に関する「大ウソ」〜国連は、「化学兵器を使ったのは【反】アサドだ!」と発表してたのに何でそのことにふれないの?

    イスラム教域の紛争 comments(3) trackbacks(0) まったけの嫁
    JUGEMテーマ:気になるニュース

    昨日30日、"米軍によるシリアへの空爆が秒読み段階に入った" との報道がされました。
     ↓

    米軍、シリア空爆シナリオ 化学兵器工場50カ所ピンポイント攻撃 アサド弟も標的
    http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130830/frn1308301810005-n1.htm
    米軍によるシリアへの空爆が秒読み段階に入った。オバマ大統領は、独裁体制を敷くアサド政権が大規模な化学兵器を使用したと「結論づけた」と明言。巡航ミサイルを搭載した駆逐艦を地中海に展開するなど緊迫した情勢が続いている。大量破壊兵器の廃絶を訴える米国にとって、化学兵器の使用は看過できない行為。テロ組織に拡散して対米攻撃に使われる可能性もあるためだ。【全文はこちらから


    この日、北野氏のメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」には、こんな大変なことが書かれていました
     ↓

    ”アメリカ、イギリス、フランスは、アサドが「化学兵器を使用した」ことを理由に、シリアを攻撃しようとしています。
    しかし、国連では4ヶ月前、「驚き」の報告がされていました”



    全文です
     ↓
    【衝撃】★国連は、「化学兵器を使ったのは【反】アサドだ!」と発表していた(証拠つき)
    http://archive.mag2.com/0000012950/index.html

    == RPE Journal===
     ロシア政治経済ジャーナル No.961
    =============

    北野です。

    皆さんご存知のように、アメリカ、イギリス、フランスがシリアを攻撃すると発表しました。

    たとえば、

    米英仏がシリア軍事介入の準備、露は反発
    CNN.co.jp 8月28日(水)10時7分配信
    ダマスカス(CNN) シリア内戦で化学兵器が使われたとされる問題を巡り、バイデン米副大統領は27日、「責任の所在は明らかだ」と言明、同盟国と共に行動を起こす姿勢を鮮明にした。>



    今回は、「シリア攻撃」に関する「大ウソ」について書きます。


    表向きの理由は、アサド政権が化学兵器を使ったことだが・・・

    これも皆さんご存知のことでしょう。

    アメリカ、イギリス、フランスがシリアを攻撃したい表向きの理由は、

    「アサド政権が、化学兵器を使ったこと」

    です。

    たとえば、アメリカ

    <バイデン副大統領は退役軍人団体の講演で、「無防備な男性や女性、子どもたちに対して化学兵器を使った者に、その責任を取らせなければならない」と断言した。>
    (同上)

    フランスは。

    <フランスのオランド大統領は、化学兵器を使ったのはシリアのアサド政権軍だと信じるに足る根拠があるとの見方を示し、「罪のない人たちに対する化学兵器の使用を決めた者たちを罰する準備はできている」と語った。>

    イギリスは。

    <キャメロン英首相は27日にオバマ米大統領と協議し、シリア情勢への対応を話し合うため夏季休暇中だった国会議員を呼び戻した。英軍は有事計画の準備に入っている。>

    何はともあれ、「アサドが化学兵器を使ったこと」が攻撃の理由なのです。


    しかし・・・。


    イラク戦争の理由は全部ウソでしたが???

    昔からの読者さんはご存知ですね?

    イラク戦争の理由は、「全部大ウソだった」のです。

    え?
    「トンデモ?」
    「陰謀論?」

    そんなあなたに、証拠をお見せしましょう。

    米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定
    【ワシントン=貞広貴志】米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。>
    (読売新聞 06年 9月9日)

    <報告書は『フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない』と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた>
    (同上)

      ↑
    どうですか?

    アメリカは、第2次大戦のときも平気でウソをつきましたが、10年前のイラク戦争のときも、

    理由をでっちあげ、大ウソをついて、戦争を開始した


    それで、世界的にアメリカの評判は失墜したのです。


    <「ブッシュ大統領は世界の脅威2位 英紙の世論調査
    【ロンドン=本間圭一】ブッシュ米大統領が、北朝鮮の金正日総書記やイランのアフマディネジャド大統領よりも、世界平和の脅威だ――。3日付の英紙ガーディアンは、世界の指導者で誰が平和への脅威になっているかに関して聞いた世論調査でこうした結果が出たと1面トップで報じた。

    調査は、英国、カナダ、イスラエル、メキシコの4か国でそれぞれ約1000人を対象に世論調査機関が実施した。

    英国民を対象とした調査によると、最大の脅威とされたのは国際テロ組織アル・カーイダ指導者、ウサマ・ビンラーディンで87%。これに続いてブッシュ大統領が75%で2位につけ、金総書記69%、アフマディネジャド大統領62%を上回った。ビンラーディンは他の3国でもトップとなった>

    (読売新聞06年11月4日)

     ↑
    調査が実施された国は、いずれも「親米国家」であることに注目

    その他の国では、もっとひどかったことでしょう。

    (日本は、「米英情報ピラミッド」内にあり、バリバリ洗脳されているため、「アメリカの戦いは世界で支持されていると勘違いしていた。)


    このように、アメリカは過去に戦争理由を「でっちあげた」「前科」があるため、
    オバマさんが、なんやかんやいっても、すぐ信用できないのです。

    それに・・・。


    国連は、「化学兵器を使ったのは【反アサド】」と報告していた!

    衝撃情報をじっくりご一読ください。

    シリア反体制派がサリン使用か、国連調査官
    AFP=時事 5月6日(月)17時37分配信
    【AFP=時事】シリア問題に関する国連(UN)調査委員会のカーラ・デルポンテ(Carla Del Ponte)調査官は5日夜、シリアの反体制派が致死性の神経ガス「サリン」を使った可能性があると述べた。

    スイスのラジオ番組のインタビューでデルポンテ氏は、「われわれが収集した証言によると、

    反体制派が化学兵器を、サリンガスを使用した

    とし、「新たな目撃証言を通じて調査をさらに掘り下げ、検証し、確証を得る必要があるが、これまでに確立されたところによれば、

    サリンガスを使っているのは反体制派だ
    」と述べた。>

      ↑
    じっくり読んでください。

    国連が調査したら、化学兵器を使っているのは、
    アサドではなく、
    反アサドだった!



    ちなみに、国連の調査団は、現在化学兵器疑惑に関する調査をしています。
     ↓

    調査団が現地へ、米国務長官は政権非難 シリア化学兵器疑惑
    CNN.co.jp 8月27日(火)10時49分配信

    (CNN) シリアの首都ダマスカス近郊で化学兵器が使われたとの疑惑を検証するため、国連の調査団が26日、初めて現地に入った。>


    今度はどういう調査結果がでるのかわかりません。

    しかし、約4ヶ月前には、同じ国連

    「化学兵器を使っているのは、アサドではなく、『反アサド』だ」

    と発表していた
    ことを忘れてはならないでしょう。



    アメリカのケリー国務長官はこう語ります。

    <同長官は「間違ってはいけない。
    オバマ大統領は世界で最も悪質な武器を最も弱い人たちに対して使う者たちは責任を取らなければならないと考えている」と述べた上で、「これ以上深刻な問題はない。これ以上に真剣な精査を必要とすることはない」として最優先で対応を検討していることを強調した。>

    (WSJ 2013年8月27日)

    私も、アサドが「化学兵器を絶対使っていない」とはいいません。
    そう決めつければ、「陰謀論者」になってしまいますから。


    しかし、国連が「反体制派は化学兵器を使っている」と発表しているのであれば、
    残る可能性は、

    1、化学兵器を使っているのは、「反アサド派だけである」
    2、「アサド」も「反アサド」も化学兵器を使っている


    ではないでしょうか?


    そうであるのなら、アメリカ、イギリス、フランスは、

    「アサド陣営」「反アサド陣営」「両方にミサイルをぶち込まなければならない」

    という妙な話になってしまいます。


    ▼「化学兵器」が大ウソなら、なんでシリアを攻めたいの?

    当然↑疑問がでてきますね。

    これは、以前詳述したので、ここでは書きません。
    興味がある方はいますぐこちらをご一読ください。

    http://archive.mag2.com/0000012950/20130621163136000.html
    【RPE】★欧米 対 中ロ、世界大戦としてのシリア問題


    ここまで**


    以下は、日経Web記事に掲載されていた「シリア化学兵器使用疑惑の経緯」ですが、北野氏が指摘されている5月の「化学兵器を使ったのは【反アサド】」と報告していた国連の掲載はされていません・・・。
     ↓



    なんで、掲載しないんだろ?って思うわけです。

    以下、上記経緯を掲載していた日経の記事全文です。
     ↓

    シリア化学兵器疑惑、国連調査 欧米は軍事介入視野
    http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2603G_W3A820C1EA1000/
    2013/8/27 0:15
     【カイロ=花房良祐】内戦が続くシリアの首都ダマスカス郊外での化学兵器使用疑惑を巡り、国連調査団が26日、初めて現地に入り、調査を始めた。ロイター通信が報じた。アサド政権が使用したとの証拠が見つかれば、米欧で軍事介入論が勢いづくのは必至。一方、同政権を支援し、国連安全保障理事会で拒否権を持つロシアは強硬論をけん制しており、具体的な証拠がどれだけ集まるかが焦点となる。(←ある意味ロシアが正しかったりするのかな?ブログ主加筆)

    ■ 調査団の車銃撃
     今回の化学兵器使用疑惑は21日、ダマスカス郊外で発生。反体制派はアサド政権側が毒ガスを使用し、数百人規模から1300人強が死亡したと主張している。事実ならイラクのフセイン政権が1988年に国内クルド人の反乱鎮圧で数千人を殺害して以来の大規模な化学兵器の使用となる。アサド政権側は反体制派が使用したと主張している。

     ロイター通信によると、国連調査団の車列は26日、首都ダマスカスから現場に向かう途中で何者かによって複数回の銃撃を受けたが、負傷者は発生しなかった。その後、現場に到着して医師らから聞き取り調査したほか、負傷者や犠牲者の遺体から血液などのサンプルを採取したという。

     ただ現場は激しい空爆と砲撃で破壊されたうえ、事件発生から時間が経過しているため「証拠はすでに消失している可能性がある」(ヘイグ英外相)と調査の実効性を疑問視する声もある

     米英仏やトルコなどはアサド政権が化学兵器を使用した可能性が高いとの見方を強めている。オバマ米大統領は24日にキャメロン英首相、25日にオランド仏大統領と電話会談。軍事攻撃を含む対応を協議したとみられる。米軍は地中海シリア沖の駆逐艦を増派。巡航ミサイルで攻撃する案も検討しているもようだ。

    ■ 決議せず実行も
     オバマ米政権はイラク戦争の泥沼化もあって、シリア情勢からは距離を置いてきた。だが化学兵器使用をかねて「越えてはならない一線」(オバマ大統領)としており、21日の使用疑惑を機に、米政府内で軍事介入策などの議論が一気に活発になった。

     一方、国連安保理ではアサド政権を支援するロシアが、アサド政権に不利な決議についてこれまで拒否権を複数回にわたって行使。ロシアのラブロフ外相は26日も、国連安保理決議のない軍事介入は「重大な国際法違反にあたる」と警告した。(←これがある意味歯止めになっているのかな?ブログ主加筆)

     旧ユーゴスラビア・コソボ紛争では北大西洋条約機構(NATO)が99年、国連安保理の決議なしで空爆に踏み切った。26日のトルコ紙によると、シリア反体制派を支援するトルコのダウトオール外相は安保理決議がない場合、トルコを含む有志国連合が事態の鎮静化に対応する案が浮上していると明らかにした。36〜37カ国が参加を検討しているという

     ヘイグ英外相も26日、安保理決議なしでも国際社会は「対応すべきだ」と述べ、軍事介入は可能との見解を示した。ただ国連軽視の介入には慎重な意見が根強い


    国連調査・・・

    国連・・・といえば、この方が事務総長でしたよね。
     ↓

    ※参考:国連事務総長という公職より韓国人であることを優先する事務総長など、百害あって一利なしである


    あっ、こっちの方も・・・
     ↓




    ということで、この国連調査には、こいつ この男も大きく関わっておるようで、なんか気になるわけです・・・。
     ↓

    国連査察団、銃撃受けながらもシリア化学兵器疑惑を調査
    http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MS5HRP6TTDSF01.html
    8月26日(ブルームバーグ):シリアの化学兵器使用疑惑を調査している国連査察団はスナイパーによる攻撃に怯むことなく証拠を集め、生存者や目撃者、医師団に話を聞いている。国連の潘基文事務総長が語った

    事務総長が送信した電子メールによると化学兵器の使用で1300人以上が殺されたとシリアの反体制派が主張するダマスカス郊外へ向かう途中、科学者らを乗せた国連車両は狙撃者によって攻撃された。査察団は一度ダマスカスに戻り、別の車両で再び出発。現地に到着し、病院2件を訪問して関係者の聞き取りを実施し、サンプルも集めた。

    国連が調査を進めている一方で、米国を含む各国の指導者はアサド政権が化学兵器を使用したのであれば同政権を罰する行動に出る必要があると主張している。(←こいつ この男の主張には注意が必要では?ブログ主)  
    (後略)


    化学兵器使用疑惑でシリア入りした国連の調査団は30日、最終日の現地調査を終え、本日31日朝までにシリアを離れる見通しとのこと。

    米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、調査団出国後の早い段階で攻撃が行われる可能性があると伝えているようです。
     ↓
    仏大統領、軍事介入の可能性示唆 英国の“離脱”…米を後押し
    http://sankei.jp.msn.com/world/news/130830/amr13083023170012-n1.htm


    早かったら、今日攻撃って?
    こんなまま、アサド政権に攻撃、っていうのは、どうかと思うわけで。。。
    でも、そんなことになったら、大変な問題ではないのだろうか・・・


    あの男が国連の事務総長だし、過去記事にも書きましたが、「国連」は必ずしも信用できるものではなく、公正中立、正義の立場から行動するとは限らないわけで・・・、そういうところが、世界を監視をしているというところに大きな問題があるのでしょうが・・・。



    シリア独裁政権の嘘を暴く〜決死の『虐殺』映像

    イスラム教域の紛争 comments(1) trackbacks(1) まったけの嫁

    2011年9月2日のシリア。丸腰のデモ隊に発砲する軍。

    http://youtu.be/N7b0x9v0WJ4



    シリアの弾圧死者2934人
     
    16日も発砲で17人死亡 
    反政府組織発表
    http://sankei.jp.msn.com/world/news/110916/mds11091623420007-n1.htm
    2011.9.16 23:41
     
    アサド政権に対する反政府デモが続くシリアで、代表的な反政府組織「地域調整委員会」は16日、3月に始まったデモ弾圧などによる死者が2934人に達したと発表した。死者のうち民間人が2453人、兵士が481人を占めるとしている。行方不明者などを含めれば、犠牲者はさらに拡大するもよう。

     
    一方、イスラム教の金曜集団礼拝日に当たる16日、シリア各地でデモ隊に治安部隊が発砲、AP通信によると、少なくとも17人が死亡した。

     
    同委員会によると、最も死者が多いのは西部ホムスの761人。続いて南部ダルアーが594人、中部ハマが350人。首都ダマスカス近郊では243人、ダマスカスでは90人だった。当局に拘束された人は、名前の判明分だけでも9885人に上るという。(共同)



    シリア南部で25人死亡か  アサド大統領支配に抗議...

    投稿者 samthavasa

    シリア軍が戦車で発砲、全土で136人死亡(7/31)
    シリア軍がデモ弾圧に艦船からも攻撃、26人死亡=人権団体(8/14)



    8月14日、シリア北西部の主要港湾都市ラタキアで、海軍の軍艦が砲撃するなどして、2歳児を含む市民26人が死亡(2011年 ロイター)



    報道されている動画はアマチュアビデオ。
    それは、外国人ジャーナリストの取材が許されない閉鎖体制の国だからです。
    「起きている真実」を伝える生々しくも衝撃的なこれらの画像には、「殺される人たち」の画像にかける思いが託されています日本も危機にさらされているし、それに日本から遠く離れた国での出来事ではありますが、少しでもこのことを知ってもらえたら・・・と思いました。



    正論11月号より


    シリア独裁政権のを暴く
    〜決死の『虐殺』映像
    ジャーナリスト:黒井文太郎



    北朝鮮ばり独裁体制下のデモ

    オレはデモ参加中に治安部隊に逮捕され、ナタとナイフで激しい暴行を受けた。出血多量で意識を失ったが、死んだと思われて打ち捨てられたところを、仲間に救助され、国境を越えてなんとか助かったんだ」




    頭部と顔面に凄まじい傷跡が残る27歳のシリア人青年が、恐怖の体験を語った。彼と中東・レバノンの北西部、シリア国境に近いムシュタハムードという村のシリア難民収容施設で出会った。


    今夏、筆者はシリアで続く反体制運動を取材するため、レバノンを訪問した。シリア政府は特定メディア以外の外国人ジャーナリストの入国を認めておらず、周辺国で取材することしできなかった。


    レバノンには4000〜5000人のシリア難民が越境してきていた。その過半数は縁者や親戚を頼って生活していたが、身寄りのない難民たちは、モスクや学校の校舎に設置された臨時の収容施設に分散している。ムシュタハムードでは小学校が難民収容所(下画像)となっていて、主にシリア西部のタルカラフという町から逃げてきた約100人が暮らしていた。



    シリア難民収容施設



    「反体制活動に参加していましたが、父と兄が秘密情報部に拉致されました。私はすんでのところでレバノンに逃げましたが、家族がどうなっているのかまったくわかりません」(38歳男性)


    「それまで仲良く暮らしていたのに、いきなり政府側に合流して人々を殺し始めた人もいます。町で尊敬されていた医師が、軍服を着て治安部隊に入った例も知っています。」(29歳女性)


    「オリーブの枝を掲げて平和的にデモをしていただけなのに、治安部隊はいきなり銃撃してきた。僕の周りでも何人もの友人が撃たれた。17歳の友人はその場で死んだ。僕は必死で逃げたんだ」(18歳少年)


    難民たちが口々に語る弾圧の苛烈さは、まさに地獄絵図だった。



    今年1〜2月にチュニジアやエジプトで起きた民主化革命、いわゆる「アラブの春」。8月、リビアでは半年間の激戦の末、ついにカダフィ政権が打倒された。他方、反体制デモが全土に拡大していながら、当局の苛烈な弾圧で多数の国民が今日も殺害され続けている国がある。それがシリアだ。


    シリアがエジプトやリビアと大きく異なる点は、政権が鉄壁の独裁体制を築き、治安部隊や軍を完全に掌握していることだ。軍や政権の幹部クラスの”寝返り”や”反乱”はほとんどない。反体制勢力はあくまで非武装の街頭行動を行っているのだが、治安部隊や軍は彼らに容赦なく実弾を撃ち込んでいる。一方的な虐殺と言っていい。


    バッシャール・アサド


    シリアは、バシャール・アサド現大統領(上写真)とその亡父、ハフェズ・アサド前大統領の親子が、41年間も政権を独占してきた典型的な独裁国家だ。世襲独裁者の下で、国のあらゆるレベルで秘密警察が目を光らせる恐怖政治ぶりは、北朝鮮の金正日体制に非常によく似ている。そんな国で、「アラブの春」に触発された反体制デモが発生したのは、3月半ばのことである。北朝鮮で金正日の打倒デモが行われたようなものと言えば、いかに画期的だったかを理解していただけるものと思う。


    独裁政権によるデモ弾圧で、これまで約2600人と推定される多くの犠牲者を出した。この異常事態に国際社会がようやく本格的対応に動き出したのは、8月以降のこと。弾圧の即時停止を求める国連安保理議長声明や国連人権理事会のシリア非難決議が採択されたほか、欧米主要国や日本政府がアサド政権退陣を要求した。9月10日にはアラブ連盟事務局長がシリアを訪問し、アサド大統領に弾圧停止と政治的妥協を要求している。しかし、それでもアサド政権には、弾圧を緩める気配はまったくない。


    シリアの反体制運動がエジプトやリビアと大きく違っているもうひとつの点は、インターネットの使われ方だ。他国では、デモの呼びかけなどにフェイスブックなどのソーシャル・メディア、いわゆるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が広く使われていた。「アラブの春」を”フェイスブック革命”と呼ぶ人がいるのもそのためだ。


    シリアの場合、SNSが同様の役割も果たしているが、それ以上に重要なネットの使われ方があった。デモや弾圧の様子をユーチューブやフェイスブックなどで流しているのだ。エジプトでは、カイロのタハリール広場の反体制デモの様子を、現場に陣取った国際メディアが実況中継で世界に報道した。リビアでは反カダフィ軍に国際メディアが従軍し、戦闘の最前線からレポートを送った。こうした情報は国際社会を動かす原動力となり、独裁政権崩壊を強く後押しした。



    命がけの画像が唯一の武器

    一方、国際メディアの自由な取材が一切認められていないシリアでは、既存メディアには期待できない。そこで反体制派が注目したのが、いまやシリア国民の多くが持っているカメラ付き携帯電話である。デモ参加者が携帯電話でデモや治安部隊による弾圧の様子を録画し、ユーチューブなどに公開しているのである。彼らが命がけで撮影した画像によって、国際社会も非人道的な虐殺の一部始終を知ることになった。


    丸腰で独裁政権と闘う人々にとって、これらの画像は唯一の武器である。弾圧の犠牲者が約2600人に上ると前述したが、それだけの数字に留まっているのは、こうした画像の力でもある。完全に情報が遮断されれば、治安部隊は国際社会の目を気にすることなく、おそらく数万人規模でデモ隊の徹底的な殺戮に乗り出すだろう。


    北朝鮮も含め、現代の独裁政権はどこの国でも、建前上は正当性を重視している。シリアでも、正直に「独裁者に逆らう者は殺す」などということはなく、「無法集団が一般市民を殺害しているため、やむなく治安部隊が出動している」との論理を崩していない。実際、私服の武装無法集団がデモ隊に発砲しているが、ユーチューブの映像を見ると、彼らはシリア警察や治安部隊と行動をともにしていることが一目瞭然だ。私服グループは、「シャビーハー(亡霊)」と呼ばれる犯罪集団で、もともとアサド大統領の従兄弟が仕切っていたマフィアである。


    もちろん、非武装のデモ隊を治安部隊や軍が一方的に殺戮している光景も伝えられている。アサド政権は、反体制デモは一部の過激派による限定的なものだとも主張しているが、それが事実でないことは、町を埋め尽くす大群衆の画像からも見てとれる。これらのネット画像は、独裁政権のウソを余すところなく炙りだしているわけだ。



    こうした画像は、日本にいる私たちも、インターネットを通じて見ることができる。銃撃する治安部隊、逃げ惑う住民たち、血飛沫を上げて息絶える犠牲者・・・。殺される側が撮影した、凄まじく生々しい画像は、いまも毎日数十本のペースで投稿が重ねられている。
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